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- さぬきとよこさんのライブレポート
THE ALFEE Final Count Down A.D.1999 1999.6.16 at 神奈川県民ホール
- 『A.D.1999』…1999年の春ツアーは会場に足を踏み入れた時点から始まっていま
した。ここ数年白い幕でおおわれて、始まる前にはセットが見えないようになってい
たのに、今回は幕がなく、しかもコンサート中に使用されるスクリーンもなし。10
00年代最後の年は映像に頼る事のない、シンプルでただALFEEのパワーだけを感じ
る事ができるコンサートを期待させてました。
定時の18:30を少しすぎたころ、ワルキューレのSEが始まると期待でいっぱい
のファンは立ち上がり早くも手拍子が会場全体に、そしてそんなファンの脈拍同様、
徐々にステージ中央にかぶさっているライトが赤く光り”ドク……ドク…ドク”と心
臓音がどんどん早くなります。脈拍が最高潮に達し、嵐の前のアコースティックのイ
ントロ。赤く光っていたライトの蓋が徐々に上がっていき、中央の階段から3人の登
場。そしていきなりのハードナンバー&火柱で登場の『Count Down 1999』。飽和状
態の期待に火柱も入っての文字通り”火を付けられて”のスタート。そのまま7曲、
立て続けに興奮に油を注がれる様な突っ走る曲が続きます。力が入れすぎて振り突け
ていた右腕とたちっぱなしの足、へとへとになったところで坂崎さんのMC、『ちょっ
と座りましょう』…この一言とってもありがたい(笑)。ここでは軽い御挨拶と毎回
恒例のアンケート。(このアンケート実はファンにとっては密かな楽しみでもある(
笑)。) 坂崎さん『この春のツアー何度も見た人、手をあげて!!』…『はぁ〜〜い
♪』(ほとんど全員(^^; )。『ALFEEのコンサート100本以上来ている人!!』…
『はぁ〜い♪』(これも結構な数(^^;; )。とまぁこんな感じで挙手という原始的
なアンケートが行なわれていきます。そしていよいよ初心者限定特典『生まれて初め
てALFEEのコンサートに来た人!!』…数人がパラパラと手をあげると会場全体から『
おぉ〜〜〜』という感嘆の声と拍手が(笑)。このアンケートで初心者もベテランも
会場全体がなごみ、今ツアー31本目にして初めて演奏の曲となるバラードのイント
ロに客席から『わぁっ』という静かな歓声が上がります。数曲のバラードの後は、高
見沢さんのMCに続き、後半戦。JFL yokohama F.Cの応援ソング『Wings Of Freedom
』では曲が始まった時点でチームのフラッグが会場いっぱいに広がり、その場はまる
でサッカー場のよう。音に合わせて右へ左へと同じ方向に振られている様は壮観です
。(それにしても、みんな用意がいい(笑)) そのまま99年にぴったりのALFEEら
しい、明るく乗り切っていこうよとちょこっと背中を押してくれる様なタイプのメッ
セージソングへ。明るい和やかな雰囲気のまま、本編終了。
そして、アンコール…まずは、3人だけが登場し、ステージ中央でなにやらちょっ
と音合わせ。なにが飛び出すかまったく予想もつかず、客席は彼等の第一声を期待し
て待ちます。そして中央のマイクに3人があつまり…ビートルズのナンバーが!! 嬉
しい予想外れに一瞬の歓声のありつづいて、これまた久々の曲。ビートルズからオリ
ジナルにすっと入る辺りはさすが違和感がない。そして…今回もやってまいりました
(笑) <桜井さんのコーナー>(ある新聞では『爆笑寸劇』と名付けられていた…
)。夏といえば、海。海といえば、海の家。ということで、今回の舞台は『海の家』
でした。ちなみにその会場によって場所は日本海になったり、瀬戸内海になったり、
湘南になったり(笑)。桜井さんはホント芸達者、やっぱり1度は見て欲しい。きっ
とALFEEという印象が変わると思います。きっと老若男女、ノルことができます(保
証付き!!)。しかも毎回すこぉしづつ進化していくのです、ここまでやられると病み
付きになります。でもこれはただ笑わせようということだけではなくて、よ〜く考え
てみると、夏のイベントへのプロローグの様な気がしなくもない。だってこのアンコ
ールの曲目はどれも夏に野外で聞きたいものばかりだし、過去に演奏される事が多か
った曲達ばかり。すでに十数年以上前の曲なのに、懐かしいのではなく、今年の夏を
想像させるなんて凄いかも…。
いよいよこの日のラストアンコール。秋のドイツ公演を意識してのMC、そして東西
に別れていた頃のドイツをモチーフにした曲を歌い、その後高見沢さんがステージの
中央へ…。なんとマイクをオフにして会場内響き渡る声でツアータイトル曲でもある
『A.D.1999』をアカペラで歌い始めました。しんと静まり返った会場でお腹の底から
ふりしぼられた声で歌う高見沢さんは、TVでしか知らない一般的な『高見沢俊彦』の
イメージとは多分かなり違います。物凄く男らしい力強さがあります。1コーラスを
ソロで歌ったところで、いきなりステージから銀色の紙吹雪!! それと同時に会場の
電気が総べてついて華やかな雰囲気に。これはホントに綺麗。3時間近く彼等の曲を
きいて、すっかり解きほぐされた心にいつまでも降りつづける銀の紙吹雪は、こんな
に綺麗なものがあったんだって素直に思えるぐらい綺麗でした。曲も終わりあっとい
う間の3時間、ステージに降り積もった銀の紙をかけ合いじゃれている3人を見送り
ながら、1999年なんて怖いこともないし、2000年へ変わっても、相変わらずきっとAL
FEEが好きでいるんだろうな、と妙な安心感を憶えました。ちょっとだけ背中を押し
てもらえた、そんなコンサートでした。
…きっと今度背中を押してもらうのは8月…場所は同じく横浜。夏のイベントです。
それまで持つかな(笑)
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