-------------------------------------------------
JUDY AND MARY THE POWER STADIUM DESTROY '97
in 横浜スタジアム・・・・・・・・・・・'97.8.30
-------------------------------------------------
JAMのライブは今回で3度目である。最初がJAM初の武道館ライブ。次がつい先日、5月の代々木。武道館の時は、まだJAMを聴きはじめて間も無い頃であったが、すでにハマりつつあった。ライブ後、JAMの音楽は私の生活になくてはならないものになった。そして5月のライブを見て驚いた。ずっとJAMを見ている人には怒られてしまうかも知れないが、前回の武道館の時より何倍も素晴らしかった。ステージと客席とが一つであるかのような一体感。この日のライブは私が今まで見てきたどんなライブよりも素晴らしかった。アリーナクラスのライブで、しかも私の席はスタンドの後ろから数えた方が早いような席だったのに、こんなに素晴らしいとは!それまでライブは近くでみなきゃつまんないよ、とか思っていた私であるが、全くの誤解であった。素晴らしいライブは、どんなに後ろでも、アーティストがほとんど見えなくても、その音楽で、パワーですさまじいほどの感動を得ることができるのである。そして、今回。席は友人のおかげで、アリーナ席の真ん中くらい、ステージから突き出ている花道から程近い、なかなかナイスな位置である。野外のライブは何度も見ているのだが、スタジアムは初めてということもあり、会場に入っただけで鳥肌モノだった。そりゃあ普通のアリーナとはキャパシティが違うのだから、人の多さは当然であるが、それにしても、やはり、すごい。この光景をステージから見るアーティストはどんな気分なのだろう、とふと思う。それこそ小さなライブハウスから初めてここにたどり着くまでのさまざまな想いがあるだろう。そんなことを考えると、なぜかじーんとくる。別に私はアーティストでもなんでもないのだけれど。そんなことを思わせるのもJAMの魔力か?なんてことを考えつつ、開演を待っている。スタジアムに設置された巨大なビジョンには、トランポリン(かな?)でずぅーっと飛び跳ねているキュートなオッサン(どういう表現やねん)がいる。ボーっと見ていると、オッサンの姿は突然、消えた。いよいよライブのスタートである。が、ステージ上ではなかなか始まる気配がない。さらにボーっとしていたら、突然、会場が悲鳴に包まれた。メンバーはステージから突き出た花道の先端部から突如、しかもいたって自然に現れたのである!!その場でまず、1曲。「夕暮れ」である。この曲をライブで聞くのは初めてだった。しっとりと歌い上げそして、いよいよ、本編のスタートである!!「ラブリーベイベー」から始まり、もう、あとは歌え、飛べ、踊れ、叫べっ!!なんでもありのJAMワールドだ。TAKUYAのギターが容赦なく胸につきささる。恩ちゃんのベースが深く鋭いリズムをきざみ、公太さんのやさしく力強いドラムが包み込む。そして、YUKI。限りなく、ラブリーな衣装に身を包み、キュートでありながらも、暴れる、攻める、そして、それがオーディエンスをどんどん引っ張っていく。途中のMCはいつものようにとてもマイペース。4人とも見事にバラバラな(^^;)挨拶をし、TAKUYAの「さっぶーい」サッカートークを乗り越え(笑)、YUKIの「コーラ飲んでる?」というナイスなMCに爆笑し、そしてさらにライブは続く。登場時のように花道の先端に集まった4人は、円になり、静かにTAKUYAが話しはじめる。途中でビジョンのカメラ目線で遊ぶコーナー(?)がスタートし、TAKUYAは「初めてテレビに出る人じゃないんだから」という公太さんのツッコミにもめげず、カメラ目線で再び「さっぶーい」トークを繰り広げる(笑)「僕の愛を、君に」などというトークにYUKI大爆笑。もちろん客席も大ウケ。(特に「20%河村隆一入ってます」という発言にはバカウケであった。)結局全員カメラ目線トークを強いられ、YUKIのどアップ投げキッスにはみんな圧倒されてしまった。そんな遊びも織り交ぜつつ、静かなムードで、アコースティックアレンジのTAKUYAが歌う「RADIO」である。YUKIは「ピアニカ」奏者となっていた。これがまた素晴らしい!!こんなスタジアム会場で、オープニングの「夕暮れ」といい、アコースティックで静かなムードの曲をやってのけるのはさすがである。(特にオープニングは本当に夕暮れとマッチしてたし。)そしてTack&Yukkyが衣装替えの間、恩ちゃんと公太さんのすさまじいセッションが始まる。さすがJAM年長組である。十分な貫禄をみせつけてくれた。やっぱりJAMは全メンバーがホンモノだ。素晴らしい。Tack&Yukkyが戻ってきた後はいよいよライブの後半戦?ナある。「Birthday Song」、「Miracle Night Diving」など、5月の代々木を思い出させるアレンジ。特に「Miracle Night Diving」ではYUKIとTAKUYAはセットの両端に設けられたエレベーターの中で歌い、演奏するのであるがラストでエレベーターの中にいたはずの2人が突然、ステージの端にワープしており、その見事なマジックにみんな大喜びであった。いまだにあの仕組みは気になるところである。さらにライブは続く。さぁ、JUDY AND MARY名物、「会場をライブハウスにしよう」である!!ダンスタイムだ!そうだ、「LOLITA A-GO-GO」である!!待ってましたっといわんばかりの大盛り上がりっ!!YUKIが前に出てきて腰をふるっスカートを少しめくってみたりするっ!!ダイナミックなSEXYさにさらに会場は盛り上がるっ!!女の子までも壊れさせるあのパワーはいったいどこからくるんだろうか。YUKIが堂々と、ガツンと引っ張るから見てる私達も恥ずかしい気持ちもなく、思い切って、気持ちよく踊っていられるのである。JAMのライブにおける客席とステージの一体感はきっとこんなところに秘密があるのかもしれない。踊って踊って、全員で踊ってボルテージは最高潮っ!!ものすごくいい気持ちのまま、ライブは過ぎていった。アンコールは「自転車」。みんなで歌って、ジャンプして、もう最高。ラストで会場を走り回るYUKIは、アリーナ席の真ん中の花道に出てきてみんなに迎えられたとき、うっすらと涙をうかべていた。この光景を見ているとこっちまでじーんときてしまう。LIVE前に思った、「ステージからこの客席を見たら、どんな感じなんだろう」という問の答えが、すべてそこにあったような気がした。ラストにいつものようにマイクなしで「ありがとうございました」と叫ぶ姿はいつみても感動的である。
こうして、暑い真夏の最高に気持ちいい夜は過ぎていった。素晴らしい夜だった。イヤなことなんて全てどこかに行ってしまう。そんなJAMマジック。YUKIはどんどんいいボーカリストに成長していくね。あれだけ踊って走って、暴れて、でもばっちり歌える。これからもまだまだずっとこんな気持ちいいライブを見せて欲しい。あの一体感を未体験のアナタっ!!ぜひ一度、足を運んで見てください。客層が若いから、って一歩ひいちゃってる人もいるかもしれません。大丈夫、何でもアリ、です。そのパワーをもらっちゃいましょ。4人のカッコよさを、思いっきり味わえる、そして自分もスターになれる。そんなライブです。